「労働事件審理ノート」のご紹介,東京地裁労働部の訴訟実務
2004年11月1日掲載
東京地裁の労働部(11部,19部,36部)において,平成14年秋から約1年半かけて,一般によく見られる労働事件について,訴訟上,留意すべき点をまとめたものが,判例タイムズ誌上に「労働事件審理ノート」として発表されました。
労働事件は,一般の民事事件と比較しますと,次のような特徴があります。
 |
規範的要件を満たしているか否かが問題となり,その評価根拠事実,評価障害事実が数多く主張される。
→ 争点そのものは単純(例えば,解雇が権利濫用か否か)であるが,それを根拠付けたり,反論するための事実主張が長くなる傾向 |
 |
規範的要件の「立証」につき,直接証拠が少なく,多くの間接事実,間接証拠が提出される
→ 例えば,陳述書だけでも双方から複数通数が提出される |
 |
使用者,労働者間の対立を反映して,数多くの裁判例があり,原告,被告ともそれらを引用しつつ論述する |
労働事件審理ノートは,これらの特徴を有する労働事件を初めて担当する裁判官に役立つ資料を提供する目的で作成されたものですが,モデル訴状や要件事実(ブロックダイアグラム付き)が掲載され,基本となる書証や,重要判例も掲記されており,労働事件についての基本的な訴訟実務を知るうえで役に立つ内容となっていることから,ご紹介する次第です。
なお,後日,単行本としても出版される予定もあるようです。
- 地位確認等請求事件(解雇一般) 判タ1144号(2004年5月1日)
- 地位確認請求事件(整理解雇) 判タ1145号(同年5月15日)
- 地位確認請求事件(解雇以外の終了事由) 判タ1146号(同年6月1日)
- 配転命令等無効確認請求事件 判タ1146号(同年6月1日)
- 解雇以外の賃金請求事件(地位降格,減額等に伴うもの)
判タ1147号(同年6月15日)
- 解雇予告手当請求事件(付加金を含む) 判タ1147号(同年6月15日)
- 時間外手当請求事件 判タ1148号(同年7月1日)
- 退職金請求事件 判タ1148号(同年7月1日)
↑ ページの一番上へ戻る
|