借金問題解決のために

同時廃止の運用の存続とその按分弁済基準について

2004年10月28日掲載

1 自由財産拡張制度は有用か

 新破産法(平成17年1月1日施行予定)においては,自由財産拡張制度が新設され,大阪地方裁判所の運用基準では,通常の場合,合計99万円までは自由財産として手元に保持できることになっているのですが,この制度の利用は「破産管財事件」であることが前提となっています。
 管財事件の場合,予納金(最低)22万2025円が必要であり,他に弁護士費用を低めに見積もって31万5000円としても

  99万+22万2025円+31万5000円=152万7025円

となり,破産申立てを検討した際に,150万円を超える資産を有している方にとっては,意味のある制度ということになります。

2 同時廃止の存続と,その按分弁済基準について

 しかしながら,いわゆる消費者破産,具体的には

  • 債権者数が10名前後,その多くがサラ金,クレジット会社
  • 負債総額が数百万円以下
  • 管財人にて換価すべきほどの資産がない

といった場合には,破産申立てを検討するに至った時期に,150万円を超える資産を有していることは稀です。
 そこで,新法下においても,破産手続開始決定と同時に,手続を廃止するとの運用(同時廃止)は行われることとなっています。
 ただし,同時廃止の場合は,管財手続を前提とする自由財産拡張制度の適用はありませんから,大阪地裁から平成16年3月に公表された「破産同時廃止手続における現金の按分弁済基準が変わります!」の基準が(現金が99万円となる他は)そのまま適用されることになると思われます。

3 まとめ

 いわゆる消費者破産の場合には,従前と同じく,予納金2万2075円と弁護士費用にて,破産し,免責を受けることが可能であり,この点に変更はありません。


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