必要な書類について

2003年8月26日掲載

 特定調停,個人民事再生,破産の手続きは,裁判所を利用し,公平・透明に進める必要があるため,事実を裏付ける資料を大量に準備し,裁判所へ提出する必要があります。
 弁護士と協力しながらではありますが,ご依頼者の方に集めていただく書類も多いことから,ここでは,もっとも多くの種類が必要となる破産の場合を念頭において,どのような書類や事前準備が必要となるのかをご説明します。
 また,これらのうち<借金はおいくらですか>までご準備できた時点で,まずは弁護士にご相談されることをお勧めします。

印鑑と電話番号が必要です

印鑑

 認印で結構ですが,実印があればなお助かります。

固定電話または携帯電話の番号

 弁護士(裁判所)から常に連絡が取れる先


借金はおいくらですか

債権者一覧表

 どこから,いくら借りているかを書き出したもの
 お金を借りている先(サラ金業者,信販,銀行など)の会社名(支店名も),連絡先住所,電話番号
 保証人がおられるか否かを付記してください。

カード(クレジットカード,キャッシュカード,会員カード,その他)

 ハサミを入れて,返送します。
 カード番号があることにより手続がスムーズに進みます。

ATMの控え,契約書,領収書などの文書


どこにお住まいのどなたですか

住民票(または外国人登録事項証明書),戸籍謄本

 取り寄せに少しコツが必要で,弁護士に依頼するのが確実です。

持ち家,自己所有マンションの場合 → 権利証

 弁護士にて,不動産登記簿謄本(共同担保目録つき)とその固定資産評価証明書を取り寄せ,さらに不動産業者へ査定を依頼します。

賃貸(借地を含む)の場合 → 賃貸借契約書(通い帳も)

 毎月の賃料,差し入れている敷金・保証金とその返戻金

駐車場の契約書

居住証明書

 住民票とは異なるところに住んでいるとき,親類の家にいて賃料を支払っていないときなどに必要となります。

簡単な履歴書

 最終学歴と,ここ5年間の職歴など(就業先,その期間,平均月収)
 なお,写真は不要です。

診断書,身体障害者手帳

 お体が悪い場合


収入はどうなっていますか ─ 本人および同居の親族

(サラリーマンの方)

源泉徴収票,2年分

 紛失しているときは,市役所・区役所が発行する所得証明書(府市民税の納税証明書にして課税所得金額の記載のあるもの)で代用できます。

給与明細書,直近2カ月分

 社内積立金,各種の保険などの情報が記載されています。

各種の受給証明書

 生活保護,公的年金(基礎年金,厚生年金,厚生年金基金など),失業保険
 児童手当,児童扶養手当

退職金の見込額証明書

 会社を退職する必要はありませんが,仮に現時点で退職したとして,いくらの退職金を受給できるかを文書で明らかにする必要があります。会社から見込額の証明書を発行してもらえればよいのですが,それが難しい場合には,退職金支給規程とそれに基づく計算書(例えば,勤続○○年は基本給の△年分)でも結構です。

(自営業の方)

確定申告,3年分

決算書(貸借対照表,損益計算書),元帳(金銭の収支が分かるもの)があれば,これらも提出する必要があります。


資産状況はどのようなものですか

銀行の預金通帳,郵便局の貯金通帳

 公共料金(電気,ガス,水道,固定電話,携帯電話など)や保険料などの引き落としが,ご本人以外の家族名義の通帳から行われているときには,その方の通帳も必要です。
 昔の通帳を紛失していたり,通帳に「おまとめ」として一定期間の取引をまとめて記載してあるときには,金融機関へ依頼して,取引履歴を取り寄せる必要があります。
 なお,預金(給与や年金の振込み)とともに,その金融機関から借金もある場合には注意が必要です。必ず弁護士にその旨を伝えてください。

自動車について

 自動車については,合計6種類の文書が必要です。

  • 車検証(1) ─ 自動車の正確な特定のために必要です
  • 査定書(2) ─ 自動車の資産価値を明らかにするために必要です。
  • 自賠責(強制保険) ─ 保険証書(3),解約返戻金見込額(4)
  • 任意保険 ─ 保険証券(5),解約返戻金見込額(6)

 すぐに保険を解約する必要はありませんが,仮に現時点で解約したとして,いくらの返戻金(へんれいきん)を受領できるのかを文書で明らかにする必要があります。

生命保険,損害保険,郵便局の簡易保険・学資保険,府民共済など

 保険証券と解約返戻金見込額
 すぐに保険を解約する必要はありませんが,仮に現時点で解約したとして,いくらの返戻金(へんれいきん)を受領できるのかを文書で明らかにする必要があります。


直近2カ月の家計収支表

世帯単位での収入と支出を明らかにしてください。

 裁判所所定の用紙があり,お渡ししますので,鉛筆にてご記入ください。
 公共料金(電気,ガス,水道,固定電話,携帯電話など)が口座引き落としになっていないときは,コンビニなど支払った際の領収証が必要です。


陳述書・報告書 ─ どうして支払いできなくなったのか

次の事項を明らかにする必要があります。

第一 経歴など(定型書式への穴埋め式です)
  1. 職歴(5年前から現在まで)
  2. 結婚,離婚歴
  3. 家族の状況(氏名,続柄,年齢,職業・学年,同居・別居,平均月収)
  4. 現在の住居の状況
第二 債務増大の経緯および支払いができなくなった事情
  1. 多額の借金をした理由
    (生活費不足,住宅ローン,浪費など,事業失敗,保証,その他)
  2. 借金を返済できなくなったきっかけ,その時期と月額の返済金額
    (返済額の増大,解雇,減収,病気,新たな借金できず,その他)
  3. 上記1,2の詳しい経過を作文にて表現
    いつ,どこから,いくら借りて,何に使ったか。
    いつ頃から支払いが厳しくなり,なぜ支払いが困難となったのか(例えば,転職による減収,解雇,病気,保証していた友人の事業失敗,不意の出費が続いたなど)
第三 免責不許可事由に関する調査

事業・自営に関する報告書

次の事項を明らかにする必要があります。

  1. 事業名称(いわゆる屋号です)
  2. 事業所所在地(ご自宅と同じでしょうか)
  3. 事業用の賃借物件の有無 ─ 賃貸借契約書が必要です
  4. 具体的な事業の内容
  5. 事業期間(数年内の創業ですか,すでに廃業していますか)
  6. 過去3年間の年度別の営業状況
     年間売上,年間経費,従業員数
  7. 事業用の資産 ─ 保証金,自動車,売却可能な在庫,高額機器など
  8. 従業員の有無と未払いの給与・退職金(見込額)
  9. 公租公課(税金,社会保険料)の滞納の有無
  10. 未回収の売掛金 ─ 相手方,金額,時期

法的手続に関する資料

支払督促,訴状,(仮)差押えなど,裁判所からの文書

 すでに債権者から法的手続を受けている方

関連する破産・個人民事再生の文書

 友人,知人が破産したり,個人民事再生を申立てることにより,ご本人が経済的に行き詰まったときは,その友人,知人に関する裁判所の決定書